良心に満ちた自動車業界

 景気に取り残される車、国内市場は07年も前年割れへ−競争力に危機も

メーカー首脳の困惑

  07年も水面下、しかも85年(実績555万6878台)以来の570万台割れという状況にメーカー首脳も困惑している。マツダの井巻久一社長は「正直言って分からない」と本音を漏らす。またホンダの福井威夫社長は「近所を歩いてみると、これまで2台持っていたところが1台に減っているところが目につく」としたうえで、「ガソリン高や道路事情など車が使いにくくなっている。それに車自体が良くなっているので買い換える必要がなくなっているのではないか」と話す。

  トヨタ自動車の一丸陽一郎専務は「薄型テレビや住宅などとの競合で、車を買う優先順位が下がっている。それに車本来が持つ、乗る楽しさや走る楽しさが少なくなったこともある」と反省する。一方、初の大台乗せが確実な軽だが、大手には危機感はある。「軽市場は良いといわれているが、ダイハツはシェアを落としている」とダイハツ工業の神尾克幸副社長は語る。実際、軽を販売している7メーカー中、11月までの累計販売でシェアを落としているのはダイハツとスズキの大手2社だ。しかも神尾副社長は、同社の軽量販モデル「ミラ」でも「80 万円台のモデルでは利益が出ない」と打ち明ける。

 懸命なる読者だったら、この自動車会社の首脳の苦悩に適切なアドバイスをすることが出来るであろう。そう、すべては内需破壊のせいである。みんなの給料が下がっているのにどうやって車を買えと言うんだろうか。いくら魅力的な商品を作ってもない袖は振れないのである。
 言うまでもなくみんなの給料を下げる方向に必死に誘導していたのは前の経団連の親玉の奥田である。GDPの6割もある個人消費を犠牲にし、GDPの10%にすぎない輸出産業を必死に優遇させてたくせに、今さら何を言ってるんだか。 あんたらの親玉の奥田が内需を破壊する政策を政府にやらせてたからだろうと小1時間(ry
 それはともかく、この記事から伺えるのは企業の親玉なんて良くも悪くもこの程度の認識しかないのである。自分の会社を儲けさせるための知識は国レベルでは通用しないのである。したがって本来政治に口出しさせるべきではないのである。だって、ミクロな経済の話とマクロな経済の話の区別がついてないんだもん。分かってたら「正直言って分からない」なんてセリフは出てはずである。自分たちで自分の首を絞めてるくせに、「正直言って分からない」とは何たる天然ぶりであろうかと文句を言いたくなるが。世の中こんなものなのである。次の言葉をしっかりと覚えておいた方がいい。

 地獄への道は善意で舗装されている