日本原子力学会会長の声明はどうなのよ?
福島第一原発で国際原子力事象評価尺度でレベル5(ひょっとしたら6?)とも言われる原発事故が起きた。
今後評価が定まると思われるが、今までの事故とはレベルが違う。
非常に深刻な事故である。
日本国内での原子力推進の根本に関わる問題のはずだ。
それに対して日本原子力学会の会長は3月18日付で声明を出した。
お詫びでも書いているのかと思ったら・・・
国民の皆様へ 東北地方太平洋沖地震における原子力災害について
日本原子力学会はこの事態を、日本の原子力開発史上、最悪のものと受け止め、安全システムの抜本的な再構築をはじめ、あらゆる分野にわたって、学会員一丸となって、奮闘努力してまいります。原子力が人類のエネルギー問題解決に不可欠の技術であることに思いをいたし、私たちの果たすべき役割を全うしつつ、これからも社会の発展に寄与するよう新たな決意で取り組んで参ります。
原子力が人類のエネルギー問題解決に不可欠の技術であることに思いをいたし
え?そこは前提なわけ??
今回の事故で一旦深刻な事故が起こると原発は半端ではない被害をもたらすことが分かったのではないか?
すると当然ながら学会の存在理由が問われる事態と言う事になるのではないのか?
それなのに、何の議論もなく、「原子力が人類のエネルギー問題解決に不可欠の技術であることに思いをいたし」なんて言えちゃうわけ??
そもそも原子力って発電か兵器にしか使えないわけなんだが(発電では3割かも知れないが、日本の最終エネルギー消費で言えばせいぜい1割だ)。
それは脇に置くとしても、少なくとも原子力の是非を巡って根本的な議論が必要なのではないか?
テレビに次々と出てくる原子力工学の専門家の楽観論と言い、学会が学会の役割を果たしていない気がするのだが・・・
なんかおかしくないか?