原子力小説第2話【不定期連載小説】
A助教授は教授室を訪ねた。
トントン。ドアをノックする。
が、返事はない。
A助教授「おかしい、いるはずだが・・・」
返事がないので、そのまま自室に戻ろうとした。
すると部屋の中からB教授が現れた。
が、全くA助教授には気づいていないようだ。
虚空を見つめ、歩く方向も定まっていない。
B教授「終わりだ。全て終わりだ・・T大教授に上り詰める夢が。。。」
独り言のようだ。
A助教授に気付き、独り言をやめた。
B教授「なんだ。A君。いたのかね。私は今から教授会だ。話なら後にしてくれないか。」
冷静さを装っているが、慌てているのはA助教授にも分かった。
B教授があんなに狼狽する姿は初めて見た。
A助教授「やはり、まずい状況なんだ。畜生。俺はどうなるんだ。ここまで教授に滅私奉公してきたのに・・・」