2006年雑感

 2005年の総選挙での自民党の大勝の結果として、小泉・竹中路線という日本破壊が更に進んだ年であったと言えるであろう。もちろん竹中・本間の失脚という明るいニュースもあったが、結局は代わりの御用学者が用意されただけであった。多少の人員は代わっても小泉・竹中路線はもはや止まらない流れなのである。歴史的な必然と言う意味ではない。無知と世間知らずと判断力のなさのせいで日本人が自ら選んだ結果である。
 去年の9月11日のあとの某巨大掲示板では以下のような歓喜と満足感に満ち溢れていた。
 

26 名前: 名無しさん@そうだ選挙に行こう 2005/09/11(日) 20:04:21 id:Tb6HTBHT0
ざまーみろ、民主wwwwwwwwwwwwwwwww
哀れwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
失せろ売国奴wwwwwwwwwwwwwwwwwww

119 名前: 名無しさん@そうだ選挙に行こう 2005/09/11(日) 20:06:22 ID:UJ+lM0UV0
これでいよいよ構造改革に本格的に着手できる。
ようやく、日本が少しまともになった。
日本人を信じて良かったよ。。。。本気で泣けてきた。

820 名前: 名無しさん@6周年 2005/09/11(日) 20:18:03 id:oAW9jZRj0
自民大勝ばんざーいヽ(´∀`)ノ

 小林よしのりが前に書いていたと思うが日本人全員でがけっぷちに自ら駆け寄り自ら断崖絶壁に飛び込んでいる図式なのである。
 あまりに愚かである。この自民党が大勝して喜んでいた連中がWEや労働ビッグバン(by 八代)の構想が出てきていまさら慌てているのである。小泉や竹中の言っていたことをちゃんと聞いていればこうなっていくのは明らかだったというのに・・・
 
 2006年は日本人が小泉・竹中路線の果てが一体何なのかを薄々気づくことになった年だったと後の歴史家は記すことになるかも知れない。もちろん、今この流れが食い止められればの話であるが・・・今の小泉・竹中路線の延長のままの政治が続くならば、私が言っていることはやがて忘れられ、歴史から抹殺されることになるであろうからだ。
 私は少し前に今のレールに乗った未来像を具体的に書いた。ここに引用する。

自民党政権が相変わらず継続。デフレが継続し、名目GDPも今とほとんど変わらない(あるいは下がるかも)。平均給与は今よりもさらに低くなり、正社員が今よりさらに半減。正社員というのは一部の一流大学出身者だけの特権になる。出生率もさらに低下。高齢化もすすむので、消費税がついに20%を突破。一方で法人税はさらに引き下げられ、所得税の累進性もさらに弱められる。あるいは人頭税の導入も検討されるかも。

 町には失業者やホームレスが溢れる。外国人労働者も急増し、各地に外国人街が見られるようになる。地方の荒廃はさらに進み、東京の人口が3000万人を突破。

 国民は相変わらず公務員が悪いだとか既得権益層が悪いと的外れな不満をため、そのたびに政府が「さらなる改革」を掲げ国民は拍手喝さい。対外的には政府が北朝鮮に対する強硬姿勢を取る。人々は感動し貧乏を一時的に忘れる。公園のダンボールハウス君が代を歌って日の丸を振る「貧民愛国主義者」と呼ばれる人たちが増加する。

 貧困化が進み、階層は固定化され、外国人労働者であふれ、人々は白痴的な愛国心で憂さ晴らしをするしかない未来。ありとあらゆるシナリオで最悪の未来である。
 果たしてこの未来が回避される可能性はあるのであろうか。現状は悲観的である。
 なぜなら反・新自由主義と唱える人たちの中でも意味不明の陰謀理論や電波経済学を唱える人々が少なくないからである。これらは一見、反小泉・竹中路線ではあるが、正しくないという意味で単にコインの表が裏になっただけである。トンデモAがトンデモBになっただけなのである。それを象徴するかのように某経済学者の逮捕を国策逮捕だと考える人たちの多いこと・・・あれは見てられんよ。911陰謀説もライブドア野口さん陰謀説もクソくらえである。
 そう言えば永田メールが問題になったときに民主党の原口が言ってたな「日本の巨大が闇が明らかになるのだ」と。
 最大野党の議員の言い分と反新自由主義のブロガー達。両者の言い分は陰謀論という意味で何故か一致してしまうのである。
 私はこれは偶然ではないと思っている。何故なら民主党は「小泉構造改革」に対して「更なる真の改革」を掲げているだけだからである。*1これまたトンデモという意味で同じ穴のムジナである。
 つまり国政においてもブログ論壇(笑)においても、一見反小泉・竹中路線的な意見を掲げる人々はたくさん存在してはいるが、あの余りの陰謀論的な電波言説によって結果的に小泉・竹中路線の援護者になっているのが現状ではないのか。
 ありていに言ってしまえばブロガーで言えばリフレ派ブログ、政党で言えば国民新党くらいが「真の反抗勢力」(笑)ではないのであろうか。
 残念ながらどちらも少数勢力だが、日本の希望の光が一筋だけ残っていると言う楽観的な観点で話を進める。
 ところで国民新党のコラム わが国にも「振り子」が必要だを読んだときは私は衝撃を受けた。
 同エントリーで国民新党ははっきりと日本の社会民主主義を目指すと表明しているからである。世間はあまり騒いでなかったが画期的なことなのである。自民党新自由主義勢力に乗っ取られた今、日本にやっと新自由主義に対抗する政党ができたのである。
 もちろん日本にも社民主義を標榜する政党は前にも存在はしていたが、国防、外交の面であまりにもアホすぎてお笑い政党と化しているのが現状である。今、やっと真の社民主義勢力が現れたと言っていいのではないか。 
 
 2007年は私としては日本再生元年と位置づけられる年になって欲しい。
 
 日本が復活するか、このまま堕ちて行くかの瀬戸際であるのだから。

*1:今の小沢路線がどうなのはちょっと判断がつかない。