今のところの私の安倍内閣に対する評価

 まだ発足数ヶ月な訳だが、あらかた姿が見えてきた。特に復党問題道路特定財源などの党内調整を見る限り、自民党はもとの合議制に戻ったと判断して良いようだ。これは非常に良いことである。もちろん小泉時代がひどすぎたからそう見えるだけなんだけどね(笑)普通に戻ったのを「非常に良い」なんて言わなければならないことに小泉時代の暗黒度を感じてしまうわけだが。*1 
 もちろん安倍が基本的に小さい政府志向、大企業重視の姿勢に置いていることは非常に憂慮すべきことだし、「美しい国」なんてどっかの独裁者を思わせるスローガンを掲げるのも危険な匂いを感じなくはない。
 しかし、この数ヶ月の政権運営から考えると、安倍の掲げる政策は全て党側に骨抜きにされて、記者会見上で名目上達成されたと*2涙目で訴えかけるレベルのものになる可能性は高そうだ。これは純粋に安倍の政治能力不足のせいである(爆)能力があったら最悪の事態になっていたかと思うとちょっと怖い。安倍に能力がないのは日本にとって良かったのだ。
 一部ではネット上でAbendとか言う安倍を批判する運動も流行ってるけど私は与しない。だって、あんまり安倍を叩くと小泉が再登板するという最悪の事態になる可能性もあるからだ。また民主党政権になって「さらなる改革」とやらが始まる事態も恐ろしい。どちらも避けねばならぬ路線である。
 さて、これが私の評価だが、世間の評価はかなり違うようだ。
曰く、小泉路線が後退している。玉虫色の決着ばかりだ。もっとリーダーシップを発揮しろ。等等
 ああ、なんという的外れな意見。
 小泉路線なんて百害あって一利なしだったのがまだ分からんのか。小泉路線なんてどんどん後退すればいいのだ。大統領制みたいな暴走リーダーシップは日本にはいらない。玉虫色の決着を連発しまくって実際は何も変わらないという政治的な決着。最高ではないか。そのうち改革病という新興宗教にハマった国民の目が覚めることを祈ろう。
 抵抗勢力よ。どんどん抵抗して、地方を守ってくれ。派閥争いしまくってアメリカの要求を事実上サボるという伝統芸を是非とも復活させてくれ。
 とまあ、安倍政権全面肯定みたいな文章になってしまったが、決して全面肯定ではない。安倍が小泉よりかなりマシと言っているに過ぎない。それでも「優」「良」「可」でいうと「可」ではないのだから。
 私が期待するのは安倍の次の政権である。地方を守り日本国民の利益を守る人が、是非次の総理大臣になって欲しい。大企業やアメリカの言うことばかりを聞く総理大臣はもういらん。安倍はそのための橋渡しである。小泉の後始末という貧乏くじを精一杯引き受けてくれ。もっぱらその意味で声援を送る。それ以上でもそれ以下でもない。  

*1:なんか現在の景気判断に通じるものがあるな(苦笑)

*2:本人は最終的には私が決めましたとか言うだろうけど(笑)