格差について

 個人的な見解だが、最近は格差社会という言葉が流行している。つまり、二極化が進んでいるという奴である。
 実は私は格差があるというのはアヤシイと思っている。と、言っても、小泉自民党の言うように、格差なんてない、今までが社会主義悪平等だった、という電波理論に同意するものではない。
 名目GDPが10年前の水準に回復していないことから分かるのは社会の貧困化である。全体がどんどん沈下しているのだ。デフレの影響で実質GDPがあがっているものの、デフレは失業や倒産を伴うので、全体的な経済水準が沈下するのだ。非正規雇用が増えたのもフリーターニートが増えたのも経済的な規模が縮小したために、雇用されない人員が増えたのである。社会全体が沈下すれば、弱いところから「死んで」いく。それが地方の沈下であり、若者の貧困化である。生活保護需給世帯が増えているのも、日本全体の沈下の結果にすぎない。
 格差、格差と状況を正しく捉えない言葉を言うのは逆に電波小泉政権を利することになる。これからは「日本の貧困化」という言葉を流行らせよう。 いや、流行るわけないか(笑)