3月20日は地下鉄サリン事件から10年だったらしい

 事件当時は私は大学生であった。私は関西の某大学に通っていたので、事件には全く接点はなかった。友人や兄弟が東京にいたが、幸い、誰も事件には巻き込まれなかった。
 この事件のときは春休みで、友人宅で5人くらいと飲み明かしていた。そして、朝何気なくTVをつけると、この事件を報道していた。
 地下鉄の入口の周りで苦しみながら倒れている人々を見たときは、この上ない恐怖を感じ、酔いの眠気も一気に覚めた。数日後(翌日だったかな?)、オウム真理教に施設に強制捜査が入った。
 実は私はオウム真理教の信者と話したことがある。私の大学のキャンパスにはオウム真理教が平気で活動していた。あろうことか、私はその勧誘の信者に見込まれたのである!もちろん私は丁重にお断りしたが、あの時についていったらどうなっていたのであろうか?このサリン事件後はさすがにキャンパスでは見かけなくなっていた。
 この時のオウム真理教に関する報道は異常であった。TVも新聞も毎日、毎日この話題ばっかり。信者、文化人が入れ替わり立ち代り登場し、論争(というほどでもないレベルのものがほとんどであったが)が繰り広げられていた。あんまりにも報道が激しいので、一般人でもオウム真理教に詳しくなった程であったし、大学の教官の中には授業中にこの事件について語ったりするものもあった。
 そういえば、当時オウムに好意的(としか私には見えなかったぞ)な発言をしていた某教授は今は万博に関わっているようであるが、これだけで私は万博に行きたくない。彼の発言で入信した人も数多くいたはずである。彼はどんな責任を取ったのであろうか。また彼を万博に関わらせた人は何を考えているのか。
 この時にオウム真理教批判で名を馳せたのが小林よしのり氏である。彼は著作の中でひたすら同教団を批判し続けていた。おかげで彼も命を狙われたそうだ。今思えば彼の作品はこの頃が一番面白かった。
 ジャーナリストの江川紹子氏(彼女も命を狙われたそうだ)や今やワイドショーのコメンテーターになってしまった有田芳生氏も長年オウムを批判し続けていた人だった。
 10年経って見れば、幹部に対する判決は続々出ているものの、同教団は何故か存続しているし(謝罪らしきものはしたけど、あれで納得した被害者はいるのだろうか?)、逃亡を続けている連中もいる。おまけに教祖は「脳疾患の疑い」とやらで裁判を逃げようとしている。サリン事件の被害者は未だに後遺症に苦しんでいると聞くし。賠償金も果たしてちゃんと支払われているのかどうか。
 10年は経ったが、まだ「解決」は道半ばと言った感じだ。あの男が死刑台に送られる日はちゃんと来るのだろうか?  

参考: http://www.alpha-net.ne.jp/users2/knight9/aum.htm
    http://www.mars.dti.ne.jp/~takizawa/mas11.html