フリーターがけしからんとは言うけれど

 フリーターというのはメディア、私の友人、私の親、親戚を含めて「けしからん存在」ということになっているのだけど、フリーターがいなくなったらどうなるのだろうか?
 まず、コンビニから店員が消えて、そこのオーナー(大抵初老の夫婦)が過労気味で働くようになるんだろうか?
 ファーストフードの店員がパートのおばさんばっかりになるんだろうな。若い男があまり行かなくなりそうだ。
 あとファミレスとか松屋とかの外食産業だってエライことになるな、価格上昇になることは簡単に予測できる。
 さらにそれらの会社はフリーターがいなくなることによって労働力が減るので、それを補うために正社員をいっぱい雇わにゃならん。そうすると今いる正社員の給料は下がる。
 要するにフリーターがいなくなったら、この10年くらいで急速に成長したサービス業の大部分がたちいかなくなるのである。おまけに正社員の給料も減るのだ。
 よく考えたら、これらの産業って俺たちの親の年代にあんまり関係ないんだよな。(年取った評論家が「牛丼なんてまずいものよく食うな」なんてアメリカ産の牛肉が輸入禁止になったときに言ってたけどな、あれがこの世代を代表する意見だろう。)
 私が子供の頃の社会に今更みんな戻れるのかな?夜になったら町は静かで買い物なんて自動販売機以外ではできない、正月三が日に開いてる店なんてありゃしない、ファミレスの料金は馬鹿高い、っていうあの状態に。
 フリーターを批判する人は感情的にならんとそこらへんを理解せんとあかんですわな。
 要するに 正社員=勝ち組 フリーター=負け組みで 勝ち組が負け組みを差別している状態なんですわな、その際に自分がフリーターから得ている利益は無視されるのは不思議なもんですが。