携帯禁止?それって「曉!!男塾」の真似??

 大阪府民に大人気(笑)の橋下府知事が学校への携帯電話の持ち込み禁止を打ち出したそうだ。それを聞いて思い出したのが曉!!男塾の第3話の「敢闘精神である!!」だ。男塾では反文明主義を打ち出しており携帯電話の所持が禁止されているそのため、登場キャラの一人が病気の妹と連絡も取れないという話である。最終的には男塾名物「大鐘音」(要するに大声ですね)をみんなでやって病気の妹に声を届けるのである。まあ、これはマンガである。マンガだったら「そんな奴はおらんやろ〜」で終わって、笑い話になるのだが、男塾塾長ではなく、現実の府知事が打ち出したとなると話は異なる。
 確かに携帯電話の使用回数が多いとその学生の成績が悪い、という調査結果はあるようだ。橋下府知事はその調査も参考にしているらしい。
 でもさ、これって昔から言われてるよね?「マンガの読書時間が多い生徒は成績が悪い」「ゲームで遊ぶ時間が多い生徒は成績が悪い」etc、昔からうんざりするくらい聞かされている。でもさ、それがどうしたの?マンガやゲームを禁止したら何かになるわけ?小説だって読みすぎれば成績落ちるでしょ?スポーツだってスポーツばっかりやってたら、成績悪くなるでしょ?勉強以外の行為を一律禁止にするの?
 んで、ほかにも出会い系サイト、学校裏サイトなどに小中学生が被害に合うというのを問題視してるらしい。でも、これもおかしいよね?普通の電話だってテレクラにかけれるよ?あれも禁止にするわけ?何十年も前からあるんだけど?学校裏サイト?それやめたらイジメはなくなるのか?直接背中に「コイツは馬鹿」って言う張り紙されるイジメだって昔からあると思うんだけど・・・
 なんかね、橋下の政策って今回に限らずこういうのばっかりなのよ。みんながなんとなく正しい、と思ってそうなことを次々政策として打ち出すのよ。。。でも、みんなが正しいと思ってること、と、本当に正しいこと、は別なんだよ。これはある種民主主義を否定する考えかも知れんけどね。
 
 橋下知事は反対されたら会議で泣けばいいよね?府民の絶大な支持があるんだからねえ・・・

 で、実際の効力は? まあ、やってみないとわからないだろうけど、私は否定的だ。

 学力上げようと思ったら、教育のかける金を多くするしかないだろうし、出会い系サイトだって、警察の捜査を厳しくするしかないだろう。イジメは・・どうなんだろ、これは超時代的な問題だからねえ。。イジメがゼロになるなんてことは未来永劫ないだろうな・・・
 んで、イジメ以外の問題だけど、これは携帯禁止にすればいいと言うわけではなく、実際に金をかけて実行するしかない問題だ。今は家庭の教育とか、家庭のしつけ、とやらで公的な機関の役割を否定し、家庭に全てを押し付けようとしてるんだけど、これって家庭が負担するコストを上げてるだけなんだよね。アメリカとかでボランティアが推奨されてるのもこういうことなわけだし。金がなくてもなんとなる、なんて言ううそ臭いことはブラックな会社の社長の常套文句な訳だし、その影で泣いている人のことを考えると私にはそんなことを言うこと自体信じられんなあ。。。

 んでもまあ、こう言っても小泉時代同様、「橋下さんGJ!」で熱狂的な支持があるんだろうな。
  
 10年後に橋下府政はどう評価されるんだろうね?私は橋下府政(笑)となると思うけどね。間違った認識に基づく政策は選挙民に熱狂的に支持されようが、期待はずれに終わるだけだ。期待はずれとわかった時に橋下の立場がどうなるんだろうねえ。