自民党は本当に田舎から見捨てられたのか

 毎日新聞’07参院選:民主、結党以来の大勝 「格差」不満受け皿と題する記事に1998年から今回の2007年の農村部と都市部の自民系候補への相対得票数の推移が載っていた。

農村型の選挙区は、「小泉ブーム」で躍進した01年には50・5%だったが、04年には44・1%に低下。今回はさらに減って37・8%となっており、1人区で振るわなかったことを裏付けた。

これは合理的な選択だろう。そもそも小泉改革は言うのは田舎をぶっ壊すということに他ならないことだったのだから。
さらに98年と比べると07年は減っている。「小泉改革」は結局田舎の得票を減らしただけだった。 

都市型も01年の36・2%→04年の29・5%→今回の26・8%と下落傾向にある。都市型に多い、複数区は2人区で4議席減らしたものの、1人区ほどの惨敗ぶりは目立たない結果。複数区で候補を1人に絞り込むことで、何とか議席を確保した状況が読み取れた。

都市は「小泉改革」で利益を受けたはずの都市でも何故か得票数が減っているのは興味深い。「小泉以前」の98年と比べるとわずかに増えているのが特徴的だ。未だに「小泉改革」を信じている人がいると言うことであろうか。
 
もっとも全体的に見るとやはり農村部の得票が都市部よりもずっと多い。やはり自民党は未だに農村部頼りの政党と言うことだろう。

私が安倍ならば、今から農村部に訴える政策を実施する。簡単に言えば公共事業をばら撒き、農家を優遇する。「三位一体」や「地方自治の時代」などという戯言はやめて、地方を「補助金付け」に戻す。田舎が官需と農林水産業で成り立っている事実を直視すればいいだけだ。そうれば旧来の自民党支持者はまだまだ自民党を支持するであろう。だから、私は安倍に反構造改革の旗手たれ、と提言したのだが・・・(参照:安倍よ、反構造改革の旗手になれ!
 しかし「なんちゃって宰相安倍」は「当たり前」のことに気づきそうもない・・・なんせ、一部マスコミの記事によると演説の受けが良かったので、自民党惨敗は有り得ないと本気で信じていたそうだ。真偽定かならぬ記事ではあるが、今までの安倍の言動を見ていると本当ではないかと思えてくる。
 改革か逆行か、安倍は選挙で繰り返し問うていた。
 有権者は逆行を選んだのだ。
 ここは民意に従うのが常識のはずだが・・・