最近の有権者の中の人はどうなってるのかしらん

 90年代の小沢はバリバリの新自由主義者であった。そのころはまだ日本型社民主義だった自民党に対する対立軸を打ち出し、自民党を下野させたのである。
 ところがその後は奇妙なことになった。自民党は非主流派が新自由主義を打ち出し徐々に勢力を拡大。2005年の郵政選挙で完全に新自由主義政党に衣替えしてしまったのである。自民党内の社民主義者は国民新党に追い出されるに至った。完全に「乗っ取られた」訳である。
 さらにその後、新自由主義政党だったはずの民主党が、なんと新自由主義のいいだしっぺだった小沢本人によって社民主義政党(偽装の可能性アリだが)に衣替えすると言う奇妙な事態になり今に至る。
 しかし、世論調査を見る限りでは国民の反応は薄い(笑)最新の世論調査では安倍内閣の支持率は落ちまくりではあるがが、一方で民主党がそれを奪ったわけではない。ほとんど前と変わらない有様である。
 有権者はどっちを選んでよいのか分らないようである。
 この現象の理由を解明するべく、少し考えてみよう。
  
いまや有権者は次のようなデマを元に思考しているはずである。

1.日本は借金で破綻寸前
2.日本は少子高齢化で衰退確実
3.日本は輸出によって成り立っている国なので「国際競争力」を強化せねば
4.累進課税を強化すると金持ちは海外に逃げる
5.「古い」日本は「共産主義」で「悪」、それではゆきづまりが見えたので、「新しい」日本は完全なる「資本主義に生まれ変わらねば。

これらはいずれも大嘘ではあるが、毎日毎日マスコミで流されるのでもはや国民はこれを信じきっている。国民みんなが信じれば、ある意味「真実」である。とにかく有権者はこれを信じている。よって、このデマに基づいた「現状」を打破する政党を望んでいるはずである。
 さて、それを前提に考えるならば次のようになるだろう。
 上の5つのデマを打破する政策を出しているのは「やっぱり自民党」だと思う人が自民党支持。5つのデマは正しいけど自民党のやり方はひどいと思う人が「民主党に賭けてみる」ということになるのではないだろうか。
結局どっちもデマを前提としてるのかよ、というツッコミはナシの方向で。もはやデマは前提なのである。これが数年前からの日本の世論なんすよ。もうどうしようもないんすよ。
 なるほど、こりゃあ、どっちを選んでいいのか分らない(=無党派層の増加)はずだ。2大政党がどちらも「日本は崩壊する」というノストラダムス的な発想から出発してるわけなのねん。所詮、発想の元になる現状認識が間違ってるんだから、どっちを選んでもどうしようもないってことになるのねん。でも、その無党派だって結局5つのデマは信じてるわけよ。
 「じ、自民党(or 民主党)なんか支持してるわけじゃないだからね!」とツンデレ的な言動をしつつも、どちらかに政党に投票することになるんだろうね。

 しかし、分かっていることは一つだけある。どちらを選んでも国民は「裏切られた」気持ちになるであろうということだ。
 だって、所詮は歪んだ現実認識に基づいた間違った期待を抱いてるわけだからね。高校生の恋愛みたいなもんだわさ。

「裏切ったな!僕の気持ちを裏切ったな!父さんと同じに裏切ったんだ!」

とな懐かしのアニメのセリフが出てくる日も遠くはないだらうね。

 その時、有権者はどういう行動を取るんだろうか・・・おそらく新しい迷信に基づいた愚かな行動を取るはずだ・・・その時は完全なる破滅が待っていそうだ・・・

 英語の会話技術をさらに上達させるかな(独り言

 早朝5時半追記(色々あって思考が錯乱ちぅ)