そのまんま東当選の件

 事前に東、意外に健闘か、という記事を読んでいたので「ひょっとしたら」とは思っていたものの、蓋をあければそのまんま東圧勝に終わった。大阪府のノック知事誕生の時もそうだったが、既成政党に嫌気が差したら、タレント候補が新鮮に見えてしまうんだよなあ・・・自民の天下のはずの保守王国・宮崎でさえ例外ではなかったということか。もちろん保守分裂ということもある。川村・持永両氏の票を足せば31万票で東の26万票を上回っているのだから。しかし、勝負は決した。もはや東が知事になったのである。これから宮崎はどうなるのであろうか。他人事だけと簡単に占ってみる。
 私はそのまんま東の公約を読んだが、かなり見事な出来だった。理念だけでなく具体策までちゃんと考えられていた。どうやら早稲田の大学院生も含む専門のブレインに協力してもらったそうだ。
 しかし、問題はこれからである。どうやって掲げた政策を実現する法案を通すつもりなのであろうか。宮崎県議会では彼は単なる新参者である。県議会議員にも知り合いもいないだろう。多数派工作や説得が出来るのであろうか。
 今のところ、ノック知事のように職員の作った書類に判子を押すだけの知事に「成り下がって」しまう可能性が最も高いと言っていいだろう。やる気だけでは何も出来ない。やってみないと分からない側面はあるが、東本人に政治手腕はがあるとは思えない。なんといっても政治に関わった経験がないのである。こういう時は政治経験もあり、手腕のある強力な片腕的な存在を配置しなくてはならないはずだが、そのような人物の存在は報道されていないようである。もしくは同じように政治経験がなかった田中康夫長野県知事のように徹底的に県議会と対立するということも考えられるが、あれも田中のような特異なキャラだから出来た話ではないのか。
 ともあれこれからの宮崎県政から目が離せないのは確かだ。大阪に住むものとしてノックの二の舞にならないことだけを祈る。