久々にSAPIOを読んだ。

 久々に小学館の雑誌 SAPIOを読んでみた。(まともなエントリーも久々だな^^;)
 
 小林よしのり氏は期待通り(笑)、先の選挙結果を徹底的に非難している。
 
 以下、重要と思われる部分を抜粋。

 「小泉自民党に票を入れた「人民」(もはや国民と言えない)は、自分で自分を括る縄に自分のガン首を入れた」

 私もそう思うんだけど、これを言うと大衆を馬鹿にしているとか非難されちゃうしなあ・・・間違いをなかなか認められないのが人間の性だ。しかし、それを認めないとそれ以上先にはすすめないのだけど。

 「構造改革という破壊活動は続く。それを命令したのはアメリカ。それを実行したのは小泉・竹中。それを支援したのは全メディア。」

 一応、週刊誌とか一部スポーツ新聞はがんばって抵抗してたいた。大メディアはほとんど政府広報と化してたけど(泣)  

 「国の赤字が増えていると言って国民を脅し、すでに世界一、小さな政府で公務員の数も少ない日本なのに、「官から民へ」と連呼して「公から私へ」と日本社会を堕落させるのをやめろ!

 thessalonike氏の主張の通り、この脅し文句で全ての反論は封殺され、なし崩し的に「構造改革OKじゃん」「しょうがないよね」という雰囲気になってしまった。恐るべき情報操作だ。
 これを止めるにはどうすればいいのやら。正しい経済知識を普及させるのが一番いいのだがなあ。
 誰かのHPに書いてあったけど、精神的な起爆剤としてthessalonike氏のHPを印刷して、みんなに読ませるのが良いのだろうか。そして、その後にBewaad Institute @Kasumigaseki経済コラムマガジンを読んでもらって、経済の正しい知識の普及に努力すればいいのだろうか。

 「中国や韓国や北朝鮮は領土や教科書や靖国など、目に見えるものを分かりやすい形で侵略してくるが、アメリカは経済的利益を獲得するために、日本人の精神を侵略してくる!」

 そりゃ分かってるけどさ、精神の侵略をどうやって止めりゃいいわけ?俺が周囲を説得したって、せいぜい数十人だぜ?大メディアは数千万人をあっという間に洗脳するんだぜ?(カンニング竹山風にキレてみる。)

 「日本には中国・韓国・北朝鮮工作員が多数、潜入している。そいつらは保守の分裂を画策し、政界、財界まで侵入している。だが同時にアメリカの工作員と化したエコノミスト、学者・言論人もいるのだ。特にアメリカ留学組は、ほとんど自覚もないままに工作員となっている。」

 竹○大臣が一番重症ですな(笑)

 「日本人民は己の首を締める道を選んだのだ。面白ければ何でもいいと、明らかに憲法違反のでたらめな解散を支持し、参議院を無意味化させ、間接民主主義を否定してまで、アメリカに日本の精神を捧げた。」

 同じような主張してたのは国民新党とかの自民党造反議員のみなさんですな。でも、私の記憶では彼らはほとんど笑い者にされてたぞ。悲しい世の中だ。おまけに野田聖子は圧力に屈して「転向」を表明したわけだし。

「日本に保守派はいない!社会主義派の左翼と、個人主義派の左翼がいるだけだ!」」

 国民新党が最後の牙城かなあ・・・・でも、勢力というにはあまりに少ない・・・

「しょせん99%は負け組みとなる。それを自分たちで選んだのだからあとで文句を言う資格はないよな。」

 後から文句はちゃんと言うと思うぞ。前の戦争だって負けてからみんな文句言ったじゃない?「あの雰囲気には逆らえなかった」とか言ってさ。現代では特高も軍部による言論弾圧もないと言うのに同じような流れになってきているのは気のせいだろうか。

 こうして見ていると、小林よしのり氏の主張は基本的にthessalonike氏の主張と同じである。しかし、残念ながら小林よしのり氏は最近はかなり孤立気味である。過去に小林氏は様々な知識人と与していたが、細かい路線の対立の末にほとんどの知識人と袂をわかつ事になった。つまり、大同団結が出来なかったのである。結果的に多数派の形成ということにはならず、今や現実的な影響力もほとんど無いと言っていいだろう。
 森田実氏もそうだけど、「正論」を主張する知識人はいっぱいいるのだ。しかし、どうしても多数派の形成にいたらないのである。結局は彼らは政治的な存在ではないということだろうか。
 しかし、それではいけない。彼らを「町のはずれの変人」のままにしておくにはあまりにも惜しい。細かい路線対立を乗り越え、外国の経済的、精神的、あらゆる侵略に対抗するには勢力の結集をはからねばならない。坂本龍馬的な存在が必要なのだ。
 でも、俺には方法が分からん。_| ̄|○ 
 
 「オトメ姉さん。どうすればええがじゃ」(何者だ)