日本は坂道を転げ落ちるのかな

 私が日本からいなくなっている間に日本では大きな政治的な動きがあったようだ。

その大きな動きとは民主党の代表に前原氏が選ばれたことだ。氏の主張はそのまんま「構造改革推進派」である。小泉・竹中路線では「手ぬるい」と言っている。社会民主主義的な色合いはどこにも見当たらない。
 彼の主張はどう考えても小泉・竹中路線の二番煎じである。その前原氏が民主党の舵取りを担うことになった。これは、事実上日本から野党が消えたことを意味するのではないか。
 もはや構造改革という名の「日本破壊」を止める有力な政治勢力は消えうせたのである。これから日本は破滅への道を前にも増してひた走ることになったのである。野党は与党を止めるのが本来の姿であるが、野党は事実上、与党を助ける勢力になったのである。こんなものが政党政治と言えるのか。
 近い将来、「日本」という国が世界から消えうせることになるのではないか。
 これからの日本は弱者は社会的にことごとく駆逐され、完全な階級社会になっていくだろう。親の階級によって子供の一生は決まることになる。社会的弱者階級に生まれたものは強者の行う政治を訳が分からずに拍手を送ることしかできぬほど愚民化されることになるだろう。そして上流階級は日本語を忘れて、英語をしゃべることになるのではないのか。インドなどは今もそうである。
 自民党の旧橋本派、旧亀井派、そして民主党の管グループ、横路グループなどは何をやっているのだ。今こそ脱党し新党結成と言う政変を起こすときではないのか。急激なグローバリズムによって国民の大多数が不幸になるのを止めることが現実的に可能なのはもはやあなたたちしかいないのである。ここで行動を起こさずして政治家といえるのか。
 抵抗勢力と呼ばれることを恐れているのか、それとも自己の保身のためか、またはまったく別の理由かも知れないが、彼らはとにかく何も行動を起こしてないように見える。
 特に旧橋本派や旧亀井派の連中はなぜ党内にとどまるのだ。まさか敢えて党内にとどまり、党内で小泉・竹中路線を止める、などとムシの良いことを考えているのではないだろうな?そんなことはこの4年4ヶ月で不可能だと言う事が既にわかったではないのか。それでも敢えて自民党に留まるならば自己保身に走ったと言われてもしょうがないのではないか。
 彼らの仲間からは先駆けて行動を起こしたものがいるではないか。彼らは政治生命を危機にさらしてまで、日本人が不幸になっていくのを防ごうとしたのではないか。
 選挙に落ちれば政治家は「ただの人」だと言う人はいるが、私はそうは思わない。彼らの意思を理解する国民だっているはずである。実際に地方重視を掲げる政党はかなりの票数を集めた。国民新党は比例で全国で合計で110万票以上、新党日本は160万票、そして新党大地は40万票以上である。その300万人は地方を重視すると言う彼らの主張に耳を傾けたのである。
 これから4年間で小泉・竹中路線はさらに加速度的に都市部、強者中心の政治を行っていくだろう。小泉・竹中を賛美する「勝ち組」の連中はこの路線に乗ってますます「勝つ」だろう。(「負け組み」でこの路線を支持した人は自分で自分の首をしめたことになる。何故だ。私はいまだに理解できない。)
 これから4年で「殺される」地域や人間はどのくらいいるのだろうか。私も巻き込まれるかもしれない。阿鼻叫喚の地獄絵図がこれから繰り広げられることになるんだろうな、国民が望んだこととは言え、嫌だな。
 私もなんとか抵抗していかなくては・・・

 参考  選挙結果を見てのファーストインプレッション

 新自由主義革命の最前衛へ − 前原誠司の改革競争と改憲競争