日本の公務員の数について

 先日ソースなしに日本の公務員は諸外国で比較すると少ないと断言してしまった。これは良くない態度なので、出典をはっきりさせるためにネット上で探した。

 ネット上で色んな数字を見かけるが出典をちゃんと書いてあるのはこの資料だけのようである。

 多すぎるのか、それとも効率的か−日本の公務員 中村圭介

 この資料によると、まず著者は人口千人あたりの公務員数の比較を挙げている。それは1998年なので比較的最近である。それによると、日本38人、イギリス81人、フランス97人、アメリカ75人、などとなっている。ネット上でよく見かけるのはこの数字である。しかし、著者はこの数字は出典がはっきりしていないし、特殊法人も含まれていないのであんまり意味のある数字ではないと言っている。

 そこで著者は次に信頼できる数字として、全就業者数に対しての公務員の割合の図を示している。それによると日本9.2%、イギリス31.4%、フランス32.4%、アメリカ18.3%である。他の国と比較しても日本は圧倒的に少ないのが分かる。
 この出典は 稲継裕昭『日本の官僚人事システム』東洋経済新報社,1996年,第2章参照。ということらしい。私は確かめてないが、まあ、著者も出版社も書いてあるから嘘じゃないだろう。しかし、20年前の数字というのはちょっと・・・
 
 結局、

 人口千人あたりの公務員数の比較

 日本38人、イギリス81人、フランス97人、アメリカ75人
  → 出典がはっきりしてないし、日本の数字に特殊法人が含まれてないなど
    、同じ基準で比較してないらしい

 
 全就業者数に対しての公務員の割合

 日本9.2%、イギリス31.4%、フランス32.4%、アメリカ18.3%
  → 出典がはっきりしているし、比較している基準もちゃんと同じらしい。
    しかし元になるデータが古い(1980年〜1982年らしい)

 うーん・・・・もっと最近の数字はないのだろうか・・・・・
 なんかすっきりしない・・・・