石油をめぐる話

 世界の原油が枯渇しそうにない理由

 山形氏が親切にも原文を日本語に訳してくれた。
一読したがかなり納得できる話だ。

 実は私が子供の頃から石油はあと20年しかない、と言われており、子供心に将来が不安だったのだが、結局20年後になった今でも石油は枯渇はしてない。
 新しい油田がどんどん見つかったからだろう、と私は思っていたのだが、この訳文を見ると、技術の進歩というのも大きいようだ。

彼の要約を引用するが。

・技術がどんどん発展してきて、これまで地下から取り出せなかった原油がどんどん取り出せるようになってくるので、新しい油田が見つからなくても使える油田はどんどん増える。
・新しい油田も見つかる可能性はたくさんある。まだ探していないところはいくらでもあるし、技術革新でこれまでは手が出なかったところも手が出る。
・また発見技術や利用技術も向上して、昔の(映画「ジャイアンツ」みたいな)闇雲に掘って大当たりをねらう状況とはまったくちがう。
・問題があるとすれば、技術開発への投資が一時的に鈍っていたことだが、新しいプレーヤーが出てきてこれも先の見通しは絶望的とはいえない。

 もっと根本的な話をすると、この論文には触れられていないようだが、そもそも石油は本当に有限なのかどうかも分かってなかったはずだ。(こことか見れば分かる。)
 別の話題として石油の有限性とは関係ないが、現在では石油を燃やせば、二酸化炭素が排出されて地球の温暖化が進む、と言う説が一般に流布している。しかし、これまた確定した説ではなかった気がする。(こういう議論もあるし。
反論もあるみたいだ。
同一作者だけどこれもだ。) 
 あんまり確かな話がないようだ。これからの専門家の努力に期待しよう。