あるいは「オッサン 対 若者」という図式なのかもしれない

 http://shinta.tea-nifty.com/nikki/2005/04/freeter_366c.html

 R30::さんが怒りマクっております。私も内容はおおむね賛同いたします。

 彼は20万人の根拠はなんだ、とか疑問を呈しております。
 私も彼同様もちろん気になったので、昼休みに職場で朝日新聞を見たところ(ネットでは記事が一部しか書かれてないことも多いのです)、昨年度ハローワーク(この名称はなんとかならんのか、ここはどこの国だ)などの努力で4万人(訂正、5万人のうちの8割だった)の若者を正社員にすることに「成功」したのだそうです。
 この「成功」で当局は自信をつけたようで、その自信と実績に基づいて20万人計画を掲げたのだとその記事からは読み取れました。
 しかし、私は上で「成功」とカッコつきで語りました。疑問があるからです。この正社員になった人たちは長続きするんでしょうか?「取り敢えず放り込んだ」だけだったら、結局1,2年で辞める確率が高いと思うのですが・・・・おまけに1,2年で辞められたら会社側だって迷惑ですよ?はっきり言って。
 そもそもフリーターはなんで問題なのでしょうか?
色々な意見を総合するとフリーターの年収が低いので日本の消費に影響を与える、だとか年金の未納者が増えて老後困るから、だという論点で語られているようです。
 ちょっと待ってください、不況だからといって新卒採用を手控えてたり、フリーターで人件費削減を行っていたのは会社だった気がするのですが・・・今更将来の消費が減ったら困るなんて、目先のことしか考えていなかった企業側の責任ではないですか。
 おまけにこの年金というのも今の「ネズミ講」方式だとたとえ払っていても、もらえないのですが、まあ、それは将来的に今の方式が廃止されると信じましょう(信じていいのか) その場合にも解決法はあります。
 R30::さんも言及してますが、

パート・バイト全員に社保加入を義務づければ良いだけの話だろうが。

 そう、それだけなんです。フランスだって実際にこれを行っております。なんで日本ができないのでしょうか?企業はこの負担をしたくないんですよねえ。政府はフリーターを食い物、いえ上手に活用して経営努力をして儲けている業界から献金でももらっているのかしらん、と疑ってしまいます。
 どうもこの政策、「フリーターはけしからん」とか言ってるアホなオッサンの意見を反映させただけのような気がしてなりません。
 でも、こういうオッサン達はコンビニもファーストフードもファミレスも利用しないのでしょうか?無自覚な搾取層です。こう言った「善良さ」は害悪で御座います。自らの給料が下がっても良い、という前提で話しているのならば尊敬申し上げるので御座いますが、そんなことを考えているのは少数でしょう。
 こういうオッサン達の目線での政策は一方的です。今でもオッサン達は未来への借金である、国債をガンガン発行し、年金改革では若者からいっぱい取ればいいや、とばかりの恐ろしい政策をすすめてて我々の未来を確実に奪っております。高度経済成長期にたまたま生まれついただけの癖に、自分の過去を成功を得意げに語り、若者をより絶望的な気分にさせます。若者ガンバレ、とか口では言いながら、たまに若者から有能な経営者が出て、護送船団方式にどっぷりつかったオッサン企業を買収すると政府や企業のオッサン達はこぞって非難します。
 オッサン達の頭の中には「自己保身」しかないのではないのかと感じざるを得ません。
 この20万人削減計画も実は若者の未来を結果として奪い、搾取するものではないか、「人間の良心」を無条件には信じられない私はそう疑ってしまいます。
 「オッサン達も若者も同じ人間であり、対話をすれば分かり合える。」そう信じたいのですが。