うお

 読売の夜のドキュメンタリー見てたらインターネット依存症を取り上げていた。
仕事をやめてネットゲームばっかりしている太った男や、リアルとバーチャルの区別がつかなくなって自殺した男の話などが取り上げられていた。
 なんとなく見てたのであるが、途中で「あ、この番組だめだわ」と思った。
 なぜなら、あの「ゲーム脳」の言葉を広めた専門家さんが出てきたからである。(「ゲーム脳」自体は学問的に確立されたわけではない、この人のみの「意見」と私は認識している。)インターネットをすると脳に悪影響云々・・・ゲーム脳と同じようなことを言ってるぅぅぅ(笑)
 これでこのドキュメンタリーの信頼性が0に近いくらい落ちました。
 この番組に限らず、ドキュメンタリーなんてこんなものです。自分に都合のいい事実だけを抜き出して(多くは見るものにある印象を持たせるような映像である)、それを「問題だ」とする専門家を探し出して来てしゃべらせる、これでトンデモな結論が導かれることが多々ある。  もちろん活字でも同じ手法が使われるのであるが、視覚的な訴えは他の感覚の何よりも大きいっていう事実はある。論理よりも感覚が優先されてしまうのだ。

 例1:太ったインターネットゲーム依存者の映像を出す。

これだけで見る人は悪い印象をもつのではないだろうか?

しかし、ここで

 例2:イケメンのインターネットゲーム依存者の映像を出す。

これだと全く別の印象を持つのではないだろうか?
 
 明らかに映像の対象を選ぶ段階で、意図的な印象操作が行われているのである。

 で、またあの「ゲーム脳」の人の本の売り上げが増えるんでしょうか(笑)「インターネット脳」とか言い出しかねないぞ、こりゃ。新手の夜中の通販番組でしゅか?w
 この番組を見て、自分は利口だと思ってる小学校教師あたりが生徒に真剣に説いちゃうんですかねえ、んで、それを真に受けた優等生タイプの小学生が恐怖におののいてたりなんかして。
 ネットゲームにはまって社会生活が送れなくなるのはもちろん問題なのであるが、その論理的な背景がちょっとアレですな・・・
(難しいこと言わないでも、何かに中毒になるのはよくない、っていう以上のことではないと思うのだけど・・・)
 映像メディアは公正中立ってのは大嘘ですわな。何かの問題を取り上げる段階ですでに何かの意図があるわけですから。
 放送法はあれども政治にさえかかわらんかったらええんですかのう。学問的な中立だって重要だと思うんだけど。

教訓(なんだこりゃ)

 物事は何でも自分でちゃんと調べない限り信じちゃだめですな。
 印象とか感覚だけじゃ、なんもわかりませんからな。
 
応用例

 1.広告脳の恐怖

 TVのCMとか広告にすぐ乗ってしまう人の脳の前頭葉に活動の停滞が見られた。
 広告は非常に悪影響をもたらしますねえ。

 2.仕事脳の恐怖

 仕事ばっかりしている人の脳の前頭葉の活動に停滞が見られた。
 仕事は非常に悪影響をもたらしますねえ。

なんてな(笑) あと政治脳とかマスコミ脳とかいっぱいできそうだけど、読んでる人、勝手に考えてみて。

 まあ、所詮TVはTVに過ぎんのですな。やはり自分の頭で考えないとな。