堀江ライブドア社長の本を読んだ

「稼ぐが勝ち」っていう本を年末年始に買って読んだ。
端的に言って、1時間くらいで読める、厚いけど内容のそんなに無い本。
 日本の給与体系は歪んでて、若い世代は搾取されてるとか、金持ちになるには会社を作るしかないとか、成功者が書いた典型的な本であり、ある意味ありきたりな内容である。一般的にこういう本は実際的な役には立たない、書いた人物の人間性を知ることが出来るだけである。結局「成功」に一般法則なんてありゃしないからである。
 そのことをふまえた上で、この本から何を学べるかと言えば、堀江という男の人間性が(少しは)分かる、ということである。
 彼は従来のサラリーマン社会的な発想とは異なる、極めて「合理的」な人間である。「日本人的」な感性だとか情緒とはほぼ感じられない。(もちろんそれらは高度経済成長期に作られた一時的なものであるが、それを自覚する人は少ないし、まだ多くの日本人は信じている。)
 いきなり私の話になるが、私の親父は実は会社の社長で、私は小さい頃からこれと同じ事を繰り返し聞かされて来た。「サラリーマンは搾取されるだけ」「年功序列なんておかしい」etc したがって私自身はこの本に書かれていることに違和感は無い。
 高度経済成長期という一時的な現象で作られてきた「幻想」を剥ぎ取り、時代状況を正確に分析し、合理的に考えれば彼の考えは全く正しい。(実際に昭和初期までは日本人はこの本に書かれているような考えで行動していたのだ。)
 しかし多くの日本人はサラリーマン社会にどっぷり浸かった親に育てられ、そういう「洗脳」を受けて育って来たわけで、若い世代で彼の考えを理解は出来る人は多数でも、行動に移せる人は極少数であろう。
 そういった意味で普通のサラリーマンの父親を持ちながら、実際に行動に移せた彼は稀有な人物である。
 でもこの本読んで「会社起こそう」なんて思う人はまずいないと思うよ。っていうかそういう人は自分の能力を疑った方がいい。能力無いと会社経営なんて無理です。
 それにしても1200円という値段は高いぞ・・・・・( ̄。 ̄ )ボソ...
(1月20日深夜加筆、推敲)