民主党の打ち出す姿勢はもちろん「共生」だろ

 ◇両院議員総会の小沢氏演説(要旨)

 日本は小泉政治で屋台骨が崩れ、迷走を続けている。立て直すには、「共生」の明確な理念と設計図が不可欠だ。日米関係を基軸に中国、韓国など近隣諸国との関係を改善し、アジア外交を強化しないとならない。

 内政の重要課題は(1)新しい日本を担える人材の育成(2)地域主権の国づくり、政官業のもたれあい構造、官僚主導の中央集権体制の打破(3)経済社会の真の構造改革−−だ。小泉政治は自由と身勝手を混同し、弱肉強食の格差社会という妖怪を生んだ。民主党は黙々と働く人、努力する人が報われる公正な社会を目指す。

 弱肉強食 VS 共生(助け合い)
 都市中心 VS 国土の均衡ある発展

 この演説にはそういう対立図式が顕著に表れている。田中角栄が打ち出した国土の均衡ある発展はつい最近まで自民党が打ち出していた政策であった。それが小泉になってから自民党は弱肉強食政党へ変身し、去年の9月11日の衆議院選挙で自民党は完全に革新政党へ変貌した。地方への補助金は「甘え」として打ち切られた。結果地方は荒廃し、一方で東京の人口は増え続けている。再分配という安全装置を外せば弱者はどんどん貧乏になるし、地方は死に掛けになる。こんなのはあらかじめ分かっていたことだ。地方の現実を嫌という知っていた田中角栄はだからこそ国土の均衡ある発展を目指したのだ。
 もちろん彼の打ち出した政策は一方で談合などの「副作用」も生んだ。しかし、談合があるからばら撒き行政を止める、というのは副作用があるから重病の患者に薬を与えない、と言っているのと同じである。政治は国民が「健康」になるのを目指すのが目的であって、「平等」や「自立」という概念を強調して、結果国民を不幸にすればそれは手段と目的を履き違えているとしか言いようがないではないか。
 この数日ネットで小沢一郎に関する情報をいろいろと読んでいたが、彼はどうも政局次第で政策を変える傾向にある政治家のようだ。とすれば、ここで小沢民主党が小泉自民党と真反対の政策を打ち出すことも考えられる。ここで小沢一郎が過去に否定した 「田中角栄的」な政策を前面に押し出せば、民主党の復活は十分あり得る。言わば野党と与党に分かれて現代版の「角福戦争」を再現するのだ。
 こんなことは自民党の反主流の連中に期待しなきゃいけないことなんだが、最近の彼らの動きを見ている限り、もうあいつらに期待は出来ん。ここは小沢一郎に期待するしかない。

 と、勢いで書いてしまったけど、本当にこんなことになるのかな・・・・願望が半分以上混じってるな(^^;