非処女の言い分

 かなり前だけど、処女喪失が14歳だっていう女に言い寄られた。
彼女はことあるごとに彼女のあまりに低い処女喪失年齢の正当化を行っていた。
「処女なんてダサい」
「今時そんなの珍しくも無い」
「テクニックだったら私の方が上」
 どれもありきたりでまるで論理性のないものだった。
 私は彼女の主張には耳を貸さずに事実だけに着目した。
「彼女には父親がいないこと」
「彼女は男にいつも利用されると主張していたこと」
「過剰なまでに愛が大切と主張していたこと」
「年上の男性への過剰な憧れ」
これらは全て、彼女の人格形成の不完全さを表していた。
 彼女は父親が不在のために父性愛を身をもって知らず、それを与えてくれそうな男性と
肉体関係をもつものの、もちろん相手は父親などではなく、子を持たない普通の男に過ぎ
ない。したがって彼女は自分の望むものを手に入れることが出来ない。その結果彼女は相
手の男性を責める。もちろん、その男性がいくら努力しても彼女の父親にはなれない。
 したがって最後は関係は破綻せざるを得ない。
彼女は恋愛をしているのではない、単に幼少に与えられなかった父性愛を求めているので
ある。
 こう分析したあと、私は彼女への興味を失い、2度と会うことは無かった。